Home(page1) | page2 | page3 | page4 | page5
第1章 総則
(趣旨)
第1条 この達は、准海尉以下の自衛官(幹部候補者及び幹部予定者課程に入校中の者を除く。以下「准曹士」という。)の経歴管理(以下「経歴管理」という。)について必要な事項を定めるものとする。
(経歴管理の目的)
第2条 経歴管理は、准曹士の補職及び配置指定(以下「補職等」という。)並びに入校等(委託教育及び講習の場合を含む。以下同じ。)について、計画的に管理を行い、もって、海上自衛隊の任務遂行に最も効果的に貢献できる准曹士を育成、維持することを目的とする。
(定義)
第3条 この達において用いる用語の意義は、任命権に関する訓令(昭和36年防衛庁訓令第4号)、陸上自衛隊、海上自衛隊及び航空自衛隊における職の分類制度に関する訓令(昭和38年防衛庁訓令第21号)、海上自衛隊の教育訓練に関する訓令(昭和42年海上自衛隊訓令第4号)、海上自衛官の職の分類制度の実施に関する達(昭和38年海上自衛隊達第110号)及び海上自衛隊の教育訓練の実施に関する達(昭和42年海上自衛隊達第31号)に定めるもののほか、次の各号に定めるところによる。
(1) 職域特技 特技のうち、経歴管理の基本として個人に指定されるもので、別表第1に掲げるものをいう。
(2) 海士期間 3等海士、2等海士、1等海士又は海士長の階級にある期間をいう。
(3) 初級海曹期間 3等海曹の階級にある期間をいう。
(4) 中級海曹期間 2等海曹の階級にある期間をいう。
(5) 上級海曹期間 1等海曹又は海曹長の階級にある期間をいい、1等海曹の期間を前期、海曹長の期間を後期という。
(6) 准海尉期間 准海尉の階級にある期間をいう。
(7) 選考 試験によらずに学生予定者を決定することをいう。
(8) 特技配置 保有する職域特技に係る配置をいう。
(9) 共通配置 要務員、体育員、警備員、電計処理員、潜水員、船艇運航員及び車両員の配置をいう。
(10) 特定配置 海幕指示の「しらせ」、「かしま」、特地官署(防衛庁の職員の給与等に関する法律施行令(昭和27年政令第368号)第10条に規定する特地官署をいう。)、対潜資料隊、学校等教官、教育隊班長の配置をいう。
(11) 専従配置 専門的な技術を要し、長期間継続勤務を要求される配置をいう。
(12) 部隊間交流 次の人事交流をいう。
ア 海上、航空及び陸上部隊間の人事交流
イ 海上員の艦種の異なる艦艇間の人事交流
ウ 航空整備員の整備部隊間及び異機種間の人事交流
エ 回転翼機整備員の回転翼機搭載艦と航空部隊間の人事交流
(13) 地域間交流 各任免権下の特性に応じた生活基盤を異にする地域間の人事交流をいう。
(14) 地方隊間交流 海幕計画又は地方隊間の調整による任免権下を異にする人事交流をいう。
(15) 潜水艦予定者 潜水艦乗組配置を予定する者をいう。
(職域特技の指定)
第4条 職域特技の指定に関して必要な事項は、別に定める。
(経歴管理の責任者)
第5条 経歴管理の責任者は、地方総監及び配置指定権者とする。
2 経歴管理の責任者は、経歴管理を行うに当たって、次の各号に掲げる事項に留意するものとする。
(1) 海上自衛隊の要求を優先し、次いで個人の能力、適性、希望等を考慮すること。
(2) 職域特技を基準として、段階的かつ計画的に育成し、階級に応じ順次責任の重い配置を経験させること。
(3) 海上配置又は航空機搭乗配置と陸上配置について計画的に勤務の交替を行わせること。
(経歴管理の目標)
第6条 次の各号に掲げる期間における経歴管理の目標は、主として当該各号に掲げる事項を標準とする。
(1) 海士期間においては、海上自衛官として必要な一般的素養を養い、しつけを身につけさせるとともに、特技職に必要な基礎的知識及び技能を習得させる。特技職能力の進展に伴い、平易な業務は独力で実施させ、逐次、海曹としての基盤の養成を図る。
(2) 初級海曹期間及び中級海曹期間においては、上位階級になるための素養を養い、海曹として必要な基礎的知識及び技能を習得させる。特技職として必要な知識及び技能を向上させ、その概成を図り、職域内の海曹士に対する指導能力を修得させる。また、別に定める係海曹を補佐する職務や別に定める班長を通じて、一般業務処理能力を修得させるとともに、班員に対する指導能力を修得させる。
(3) 上級海曹期間前期においては、特技職として必要な知識及び技能を更に向上させ、その熟達を図るとともに、職域内の海曹士に対する指導監督能力を向上させる。また、分隊先任海曹や別に定める係海曹の職務を通じて、一般業務処理能力及び班長以下の海曹士に対する指導能力を向上させる。
(4) 上級海曹期間後期においては、特技職として必要な知識及び技能を拡充、完成させ、特技職における熟練者として職域内の海曹士に対する指導監督能力を更に向上させる。分隊先任海曹、先任伍長又は警衛海曹の職務を通じ、服務指導能力を修得させ、それを向上させる。また、一般業務処理能力及び班長以下の海曹士に対する指導監督能力を更に向上させる。
(5) 准海尉期間においては、特技職における熟練者としての高度の知識及び技能並びに海曹士としての長年の経験を背景に、掌船務士その他幹部を補佐する配置、分隊士及び別に定める係士官の職務を通じ、特技職に係る専門業務及び一般業務全般について幹部を補佐し、海曹士を総合的に指導監督させる。
第2章 入校等
(入校等の方針)
第7条 入校等の方針は、次の各号に示すところによる。
(1) 部隊等の運用に資するため、長期的観点から入校等を計画的に行い、補職等及び練成訓練との一貫性を確保する。
(2) 海幕計画に基づき、要員養成指定員数を確実に入校させるとともに、隊務の都合等により適格者が入校の機会を逸することのないように留意する。
(入隊教育)
第8条 新入隊の海曹士は、練習員課程、生徒前期課程、航空学生課程、一般海曹候補学生基礎課程、海曹候補士課程及び公募海曹課程のうちいずれかの素養教育の課程を履修させるものとする。
(要員区分)
第9条 練習員、海曹候補士及び一般海曹候補学生は、入隊後約2箇月を経過したときに、各職域特技(船務要員、攻撃要員、機関要員、航空基地要員、航空整備要員、経補要員、操縦員、航法員及び技術員を除く。)の予定者に、生徒は、生徒前期課程修了時に、水測員、通信員又は航空電子整備員の職域特技の予定者に、それぞれ区分(以下「要員区分」という。)するものとする。
2 要員区分は、別に指示するところにより地方総監が行う。
(潜水艦予定者等の指定及び取消し)
第10条 練習員及び海曹候補士(次の表に掲げる職域特技の予定者に限る。)のうち、潜水艦乗組員の適性を有する者は、練習員課程及び海曹候補士課程修了時に潜水艦予定者に、また、生徒及び一般海曹候補学生のうち、潜水艦乗組員又は航空士の適性を有する者は、生徒中期各課程又は一般海曹候補学生基礎課程修了時に潜水艦予定者又は航空士予定者に、それぞれ指定するものとする。航海員、電測員、魚雷員、水測員、ディーゼル員、電機員、通信員、電子整備員、経理員、補給員、給養員、衛生員
2 潜水艦予定者及び航空士予定者の指定及び指定の取消しは、別に指示するところにより、その予定者が練習員又は海曹候補士であるときは地方総監が、生徒であるときは呉地方総監が、一般海曹候補学生であるときは横須賀地方総監、佐世保地方総監又は舞鶴地方総監が、それぞれ適性検査及び本人の希望等を考慮して行う。
(海士期間の入校等)
第11条 原則として、要員区分において別表第2左欄に掲げる職域特技の予定者に指定されている者については、当該右欄に掲げる海士各課程等に入校等を行わせるものとする。
(初級海曹期間及び中級海曹期間の入校)
第12条 原則として、別表第3左欄に掲げる職域特技を指定されている者については、当該右欄に掲げる海曹各課程に入校させるものとする。ただし、海曹衛生課程については、海士衛生課程に引き続き入校させるものとする。
2 練習員課程及び海曹候補士課程出身者については、3等海曹に昇任後、早期に初任海曹課程に入校させるものとする。
(上級海曹期間前期の入校)
第13条 別表第4左欄に掲げる職域特技を指定されている者については、1等海曹に昇任後、早期に当該右欄に掲げる海曹上級各課程に入校させるものとする。
(上級海曹期間後期の入校等)
第14条 先任伍長に配置指定する者については、別に定める講習を受講させるものとする。
なお、部隊等に海曹長が配置されておらず、1等海曹を先任伍長に指定する場合は、当該者を上級海曹期間前期に、別に定める講習を受講させるものとする。
(准海尉期間の入校等)
第15条 准海尉に昇任後、早期に必要な講習を受講させるものとする。
(海曹士専修科潜水艦課程の入校)
第16条 海曹士潜水艦課程については、原則として、第10条の規定により潜水艦予定者に指定されている者について、海士期間又は初級海曹期間において、入校させるものとする。
(海曹士航空士各課程の入校)
第17条 海曹士航空士各課程については、別表第5左欄に掲げる職域特技又は接尾語を指定されている者のうち適性を有する者について、原則として、海士期間から上級海曹期間において、当該右欄に掲げる海曹士航空士各課程に入校させるものとする。
(操縦又は戦術、航法関係各課程の中途において罷免された者等の入校等)
第18条 飛行幹部候補生のために操縦士又は航空士の課程の中途において罷免された者については、原則として、別表第6に掲げる海士各課程等のいずれかに入校等を行わせるものとする。
(その他の入校)
第19条 第11条に規定する入校等のほか、業務上必要とする者のついては、海曹士専修科各課程、海曹士特修科各課程、委託教育、講習、研修及び外国留学課程に入校等を行わせるものとする。この場合において、別表第7中欄に掲げる認定特技等を有する者で、当該左欄に掲げる特技を新たに取得させる者について、当該右欄に掲げる階級に、それぞれ所要の入校等を行わせるものとする。
(学生の選考)
第20条 第11条の規定により、入校等を行わせる場合における学生の選考については、別に定める。
(入校課程等の変更)
第21条 配置指定権者は、第11条、第12条第1項又は第13条の規定により入校等を行わせることが不適当である場合に、第11条、第12条第1項又は第13条の規定による他の課程に入校等を行わせることが適当であると認める者については、別記様式による入校課程変更申請書を作成し、その者の補職権者である地方総監に申請するものとする。
2 地方総監は、前項の申請による入校課程等の変更が適当であると認めた者については、第11条、第12条第1項又は、第13条の規定にかかわらずその者に適当であると認めた課程等に入校等を行わせることができる。
第3章 補職等
(補職等の方針)
第22条 補職等においては、次の各号に留意する。
(1) 准曹士の知識及び技能を向上させ、その人的資源を効率的かつ適正に活用するため、長期的視点から適材適所に補職等する。
(2) 長期的視点から計画的に特技配置、共通配置及び特定配置を経験させることにより、幅広い知識及び技能、業務処理その他必要な能力を習得させるよう補職等する。
(3) 職務上の要求及び各任免権下の特性に応じ、部隊間交流、地域間交流及び地方隊間交流を促進し、隊員の知識及び技能の向上並びに部隊の活性化を図る。
(入隊教育修了時の補職等)
第23条 入隊教育を修了し新たに配置につく者は、極力、海上部隊又は航空部隊に補職等を行うものとする。
(教育修了時の補職等)
第24条 第11条から第19条までに規定する教育を修了し新たに配置につく者は、当該教育内容に直接関連のある職に補職等を行うものとする。
2 前項の場合において、海曹士航空士各課程又は航空士救護課程を修了した者は、少なくとも2箇年、その他の者は少なくとも1箇年を継続して勤務させるものとする。
(異動の区分)
第25条 異動は、次の3区分により実施する。
(1) 指定の時期に行う定期異動
(2) 年間を通じて行うぎ装、入校等の修了に伴う補職、入校等及び特定配置の交替その他の通年異動
(3) その他の異動
(定期異動)
第26条 定期異動は、職域特技を有する者については、特技配置及び共通配置への補職について適用する。ただし、定年3箇年以内の者には原則として適用しない。
2 定期異動の時期は、春期(3月)及び夏期(8月)を標準として年2回実施する。
(通年異動)
第27条 通年異動は、ぎ装、入校等の修了に伴う補職、入校等及び特定配置の交替その他年間を通じて行う異動について適用する。
2 通年異動は、原則として海幕計画により実施する。
(その他の異動)
第28条 第26条又は第27条によるほか、健康状態その他の理由により適宜の時期に異動を実施する場合がある。
(海上員、陸上員、航空員別の勤務期間及び勤務回数)
第29条 海上員、陸上員、航空員別の勤務期間及び勤務回数は、別表第8を標準とし、各任免権下の特性に応じて実施する。
(特定配置の異動時期及び勤務期間)
第30条 特定配置の異動時期及び勤務期間は、別表第9を標準とする。
(継続した海上勤務期間又は航空機搭乗勤務期間)
第31条 第5条第2項第3号の規定による計画的な勤務の交替を行うための継続した海上勤務期間又は航空機搭乗勤務期間については、地方総監がその補職権に係る特技職及び特技(接尾語)保有者の数を検討の上定めるものとする。この場合において、継続した海上勤務期間又は航空機搭乗勤務期間は8箇年を超えないことを標準とする。
(専従配置における勤務期間)
第32条 専従配置につける者は、専従者として個別に管理することができる。この場合、准海尉期間に至るまでの長期にわたる経歴管理計画を密に行うものとする。専従配置における勤務期間は、8箇年を超えないことを標準とする。
(調達等関係業務従事者の勤務期間)
第33条 調達又は契約業務に携わる者の勤務期間は、3箇年を超えないことを標準とし、細部は別に定める。
(職務上の要求と経歴管理上の要求の整合)
第34条 職務上の要求と経歴管理上の要求が競合する場合は、次により整合を図る。
(1) 先任伍長、警衛海曹その他部隊における現場の運用の中枢的役割を担う配置及び特殊技能を必要とする配置並びに長期間継続勤務を要する配置については、職務上の要求を優先する。
(2) 要員養成計画に基づく学生の選考及び装備の近代化に応ずる要員、語学要員その他特殊技能保有者の養成については、経歴管理上の要求を優先する。
(部隊訓練等との整合)
第35条 実施部隊に対する補職については、定期異動に限らず、部隊等の実情に即した補職に努める。この際、次を重視する。
(1) 艦艇部隊の訓練周期
(2) 警衛海曹その他部隊における現場の運用の中枢的役割を担う配置の交替率
(3) 部隊の練度
(4) 訓練の内容
(5) 充足率
2 平素から、部隊、機関との連絡を密にし、業務の遂行状況並びに部隊研究の実情を把握して、異動の結果がそれらの阻害要因とならないよう留意する。特に、部隊における現場の運用の中枢的役割を担う配置の異動については、その時期及び後継者の養成状況について当該部隊、機関と調整する。
3 部隊における士気及び服務規律並びに訓練成果の把握に努め、これらを補職等に反映する。
附 則
この達は、平成16年5月12日から施行する。